張力2000kgfでも滑る?エキスパンダーロールにおける「接線力」と「起動トルク」の誤解と最強の解決策
- 大阪染織機械株式会社 代表取締役社長
- 7月8日
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更新日:4 日前
コンバーティングの現場において、ウェブ(基材)を搬送するエキスパンダーロール(湾曲ロール)のスリップやシワに悩まされていませんか?
「ウェブの張力はしっかりかかっているはずなのに、なぜかエキスパンダーロールが追従せずに滑ってしまう……」 現場の技術担当者様から、こうしたシビアなご相談をいただくことが多くあります。 先日いただいたご相談では、ウェブ張力が「2000kgf」という極めて高い状態であるにもかかわらず、エキスパンダーロールが滑ってしまうというものでした。
実はこの問題の背景には、現場でよく見受けられる「ある2つの力」の混同が隠れています。今回は、確実なシワ取りと追従回転を実現するための真面目な技術のお話しです。
キスパンダーロールにおける「接線力」と「起動トルク」の違い
現場でお話しする中で、「接線力」と「起動トルク」が同じような意味合いで語られるケースによく遭遇します。 しかし、エキスパンダーロールの回転メカニズムにおいて、この2つは明確に切り分けて考えなければなりません。
接線力(N・cmなど):ウェブがロールを「回す力(入力)」
起動トルク(kgf・cmなど):回転を阻む内部の「抵抗(壁)」
張力が2000kgfもかかっているのにエキスパンダーロールが滑る最大の原因は、エキスパンダーロールの起動トルク(抵抗)が異常に高いためです。
「接線力(回す力)がこれだけあるのだから回るはず」という単なる計算だけでは、シワやスリップの根本的な解決には至りません。
いかに内部抵抗を抑え、「起動トルクを極限まで低減できるか」が第一の鍵となります。
エキスパンダーロールの確実な追従回転に欠かせないもう一つの鍵「グリップ力」
起動トルクの低減は必須条件ですが、実はシビアな条件下のスリップ対策はそれだけでは不十分です。 どんなにロールが軽く回る設計になっていても、力が正しく伝わらなければ意味がありません。
そこで第二の鍵となるのが、ウェブを確実に掴む【ゴム表面のグリップ力】です。
エキスパンダーロールがわずかな力でもしっかりとウェブに追従するためには、単なる表面粗さの調整にとどまらず、最適なグリップ力を生み出す表面状態を作り出すことが極めて重要になります。
エキスパンダーロールの課題をクリアする「弊社の2つの最強アプローチ」
ここからが、あらゆる条件のスリップ課題を解決する弊社の最大の強みです。 弊社では、現場の搬送条件やウェブの特性に合わせて、以下の「2つの最強のアプローチ」を使い分け、最適な製品をご提供しています。
① 究極の低トルク組立 × クレープ処理素材のそのまま組み込み
高いグリップ力が求められる現場において、弊社は専門のゴムメーカーによる強力なグリップ力を生む「クレープ処理(特殊な表面凹凸加工)」が施された高品質なゴムスリーブを採用しています。
ここで活きるのが弊社の卓越した「組み方技術」です。
クレープ素材の表面をあえて研磨で削ることなくそのままロールに組み込み、強力なグリップ力を一切損なうことなく、極限まで低い起動トルクで回るエキスパンダーロールを実現します。
② 日本唯一の「湾曲したまま研磨」によるグリップ最適化と偏芯排除
ゴム表面の粗さを微調整してグリップ力を最適化したい場合、弊社は【湾曲したロールのまま精密研磨ができる日本で唯一の企業】としての技術を発揮します。 通常、ゴムロールの研磨は真っ直ぐな状態で行われますが、弊社は組み立てられた本来の曲がった形状のまま研磨を行います。
これにより、回転時の偏芯(振れ)を極限まで無くし、ウェブに対して常に均一な面圧と、現場に最適なグリップ力を生み出します。
既存設備のシワ・スリップ課題は確実に解決できます
弊社は、「クレープ処理素材を極低トルクで組み上げる技術」と「湾曲状態のまま研磨して偏芯をなくし、グリップ力を自在に調整する技術」という、性質の異なる2つの高度なソリューションを完備しています。
極薄アルミ箔のような低張力ウェブから、2000kgfを超えるような高張力ウェブまで、貴社の現場で発生しているシビアなスリップやシワの課題は、弊社のエキスパンダーロールを導入いただくことで確実にクリアできます。
「現在のエキスパンダーロールではどうしても滑ってしまう」「歩留まりを改善したい」とお悩みの企業様は、単なるご相談や一時的な対策で終わらせず、ぜひ既存設備のリプレイスや新規導入に向けて弊社にご連絡ください。現場の環境に完全にマッチした、確実な追従回転をお約束する仕様をご提案いたします。




