【実測データ公開】大口径エキスパンダーロールは「モーター駆動だから重くても同じ」は危険!2.6kgのトルク差がもたらす電気代の真実
- 大阪染織機械株式会社 代表取締役社長
- 4月15日
- 読了時間: 4分
本日は、フィルムや製紙ラインなどで活躍する「大口径エキスパンダーロール」の選定において、多くの現場が見落としがちな「見えないランニングコスト」についてお話しします。
ロール外径がφ200を超えるような大口径サイズになると、ウェブ(基材)の張力だけで自力回転させることが難しいため、基本的には「モーター駆動」が必須となります。
その際、多くの設計者様や現場の方から、こんな声をお聞きします。
「どうせ強力なモーターで強制的に回すんだから、エキスパンダーロール本体の回転の重さ(起動トルク)なんて、多少重くても関係ないでしょ?」
実はこの思い込みこそが、工場に無駄な電気代を垂れ流させる大きな罠なのです。
圧倒的な軽さを証明する「実測データ」
百聞は一見に如かず。
実際に弊社で測定した、同スペックにおける驚きの比較データ(実測値)を公開します。
全長4.5mの「大口径エキスパンダーロール」で比較
今回比較したのは、以下の大型エキスパンダーロールです。
ゴム外径:φ250
ゴム長さ(面長):4100W
全長:4500L
この大口径のエキスパンダーロールが「動き出す瞬間の重さ(起動トルク)」を測定したところ、以下のような結果が出ました。
他社製(量産型)の起動トルク:約 8.8 kg
弊社製(OSエキスパンダーロール):約 6.2 kg
その差、実に「2.6 kg」
弊社の完全オーダーメイドの方が、圧倒的に軽い力で回り始めるのです。
※もちろん、設置環境やご使用状況、組み込まれるベアリングの仕様等により、全てのエキスパンダーロールが全く同じ数値になるわけではありません。
しかし、同条件で比較した場合、弊社の職人によるコンマ単位の精密な組み立て技術が、この確かな「軽さの差」を生み出しています。
その「たかが数キロ」が、電気代と寿命を左右する
「モーターで回すんだから、2〜3kgの差なんて関係ないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、モーターにとって最も負荷がかかり、電力を激しく消費するのは「停止状態から動き出す瞬間(起動時)」です。
ロール自体が重く、摩擦抵抗が大きい他社製品を回すためには、それだけモーターに余分な電流を流し、無理をさせなければなりません。
0.75kWのモーターで駆動可能な圧倒的低トルク
弊社のロールがいかに素直に回るかを示す一つの指標として、実際の設計計算書の一例をご紹介します。
先ほどのサイズ(概算GD2=11.05kg・の大口径エキスパンダーロールであっても、加減速時間を5.0秒とし、安全率を1.70倍としっかり見込んだ上で、【0.75 kW以上】という比較的小さなモーター容量で駆動が可能という計算結果が出ています。
エキスパンダーロール本体の起動トルクが軽いということは、モーターにかかる負担が劇的に減るという物理的な事実なのです。
トータルコストで選ぶなら、迷わず「軽く回るエキスパンダーロール」を
モーターへの負荷が減れば、現場に何が起きるのか。具体的なメリットは3つあります。
電気代の大幅な削減(省エネ)
モーター自体の寿命延長(故障・交換コストの削減)
ライン起動時のスムーズな追従(薄肉素材のシワ・破れ防止)
24時間、365日稼働し続けるラインにおいて、この「毎回の起動負荷の差」は、数年単位で見るととてつもない金額のランニングコストの差となって表れます。
安価な量産品を導入して、高い電気代を払い続け、モーターを酷使して故障リスクを抱え込むか。
極限まで軽く回る弊社の完全オーダーメイド品で、将来にわたる「見えないコスト」を根本から根絶するか。
私たち大阪染織機械は、ただ鉄とゴムの塊を売っているわけではありません。お客様の現場の「無駄なコスト」を削減し、安定した品質を守るための「確実な解決策」を提供しています。
大口径エキスパンダーロールの新規導入、または更新をご検討の際は、ぜひ「回転の軽さ」と「ランニングコスト」に目を向けてみてください。そして、そのシビアな要求に応えられる技術が、私たちにはあります。


